四六判 320p
神経科学者である著者が,複数の動物種(イヌ,アシカ,イルカ,絶滅したフクロオオカミ,タスマニアデビル)の脳をMRIで分析することで,人間以外の動物の心のうちを考察する.その分析から,人間と他の動物の脳には共通点が多いことを明らかにし,両者の間の意思疎通の可能性と,生じる動物倫理の問題にも触れる.動物の脳に専らMRIをかけて研究する手法が新しい.研究物語風に書かれている.
「イヌも人間に似た感情を持っていることを示す画期的な研究だ.その方法は? 驚くべきことに著者はイヌを訓練して,自ら進んでMRIに入り,じっとしていられるようにしたのだ.愛犬家も神経科学者も必ず読むべき重要な本である.」ーテンプル・グランディン
第1章 イヌがイヌであるのはどんな感じか
第2章 マシュマロテスト
第3章 なぜ脳は存在するか
第4章 アシカを捕まえる
第5章 兆し
第6章 音で描く
第7章 ビュリダンのロバ
第8章 動物に話しかける
第9章 タスマニアでの死
第10章 孤独なトラ
第11章 イヌの実験