A5判 240p
かつて、東京には無数の水路があった。
どの谷筋にも河川が流れ、尾根筋には用水路が開削されていた。
人や田畑を潤したそれはまさに都市の静脈と動脈だった。
現在、水路のほとんどは蓋がされ、あるいは埋め立てられている。
都市は鉄道や道路で把握されるが、
大地の高低が支配する水のネットワークは、それとはまったく異なる位相をとる。
現代の感覚とは違う歴史と地形が見えてくる。
そんな、かつての東京の水路(現在はほぼ暗渠)を網羅した本書は、
著者たちが丹念に調べた地図と現地のレポートを多数掲載。
90cm×60cmの大判「都心暗渠地図」「広域暗渠地図」つき。
かつての川の痕跡は、きっと、そぐそこにある。