四六判 248p
街路樹の幹や古いコンクリート塀、石垣などに着生し、遠目には模様のように見える。コケのようだがキノコの仲間で、光合成する藻を体内に取り込み共生している不思議な菌である地衣類。季節を問わず身近で、視界に入っても見過ごされ、となりにいても気づかない存在だが、実は食料や、大気汚染の指標となっており、地衣を通して様々なものが見えてくる。さあ、お馴染みゲッチョ先生と一緒に目からウロコのゆるゆる地味な地衣散歩に出掛けよう!
序章 世界の果て
第一章 地衣類って何?
・地衣は地衣でいい?・地衣類へのまなざし・トナカイの秘密・マツタケとトナカイゴケ・地衣類は菌類・キノコに見えないキノコ・地衣類とコケ・真冬のフィールドワーク・「ニセモノゴケ」探し
第二章 地衣類観察事始め
・やんばるの森で・地衣屋ヤマモト先生・地味な観察会・参道沿いの地衣観察・境内でゆるゆると・東京・御岳山にて・一本の木に三十分・観光スポットで地衣散歩・師走の京都にて・いつでも地衣・どこでも地衣
第三章 南の地衣探検
・都心の地衣類・実家の地衣探検・新春快晴、地衣日和・絶滅危惧種を求めて屋久島へ・アリノタイマツ再び、奄美大島へ・沖縄島にアリノタイマツはあるか・ヤマモト先生、沖縄へ・沖縄の地衣類
第四章 極北のサンゴ礁
・ハワイと南極の地衣類・地衣を求めてフィンランド行・トナカイの地ラップラン・トナカイとトナカイゴケ・地衣類と原発・見えているものと見えていないもの
終章 この世界がある限り
引用・参考文献
地衣類名索引