四六判 254p
江戸初期のこと。『不思議の国のアリス』や『ドラえもん』にも登場する絶滅鳥ドードーが日本に来ていた!? その後の行方を追って四国へ長崎へ。時空を超えチェコやイギリス、オランダ、ついにはモーリシャスの島で這いつくばり生命のワンダーに分け入る! 日本史と西洋史、博物学と生物学の間を行き来する旅に、ご一緒ください。
目次
序 章 堂々めぐりのはじまり
第一章 日出づる国の堂々めぐり――正保四年のドードー
1 一六四七年、ドードーの年
2 到着前夜
3 ドードーは徳川家光に会ったのか?
4 松山、福岡、佐賀と数百年にわたる縁
5 長崎、出島動物園にて
6 日本人ドードー研究者、蜂須賀正氏
◉コラム ドードーについて今分かっていること
第二章 ヨーロッパの堂々めぐり――西洋史の中のドードー
1 罪とドードー――オランダと一七世紀
2 驚異王の太った鳥
3 ドードーとオオウミガラス――一七世紀と一九世紀の間
4 アリスの国のドードー――それは一つのビッグバン
5 ロンドン自然史博物館から広がるドードーワールド
第三章 モーリシャスの堂々めぐり――ドードーと代用ゾウガメ
1 チリュー調査隊2017
2 一七〜二一世紀を駆け抜ける――島の発見、夢の池、そして近藤典生
3 サンゴ平原の孤独鳥――ロドリゲス島にて
4 螺旋の一周期
終 章 堂々めぐりの終わり
堂々めぐりの謝辞など
文献と注