四六判 238p
ドードー、ステラーカイギュウ、リョコウバト…。近代以降、ヒトによる発見から驚くほど短期間で姿を消した動物たちの足跡を求め、著者は世界各地を訪ね歩いた。そこで耳にした、彼らの声なき声とは? 絶滅という現象を悲しみ、いなくなった彼らの「復活」を試みる我々ヒトとは何者なのか? 愛すべき動物と、ヒトの未来の物語。
目次
はじめに おしゃべりな絶滅動物
第一章 「絶滅」を知らない時代の絶滅――一八世紀、ステラーカイギュウ
コラム: ステラーカイギュウは日本のカイギュウ?――日本で見る大型海牛類の進化
第二章 「人為の絶滅」の発見――一九世紀、ドードー、ソリテアからオオウミガラスへ
第三章 現代的な環境思想の勃興――二〇世紀、生きた激流リョコウバト
コラム: リョコウバトと日本人画家と野口英世
第四章 絶滅できない!――二〇世紀、フクロオオカミ(タスマニアタイガー)
第五章 それでも絶滅は起きる――二一世紀、ヨウスコウカワイルカ(バイジー)
第六章 ドードーはよみがえるのか――二一世紀、「脱絶滅」を通して見えるもの
終 章 絶滅動物は今も問いかける――「同じ船の仲間たち」と日本からの貢献